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コロナ禍によりテレワークやリモートワークを取り入れる企業が急増しました。「毎日出勤しなくていいなら、家賃が高い都心は避けたい」「テレワークで仕事ができるなら、東京や大阪にいなくても仕事を受けられる」と考え、地方で働くというライフスタイルを選択する人も増えているようです。 実際に「地方で暮らし、働く」とは、どういうことなのか。 最近の求人事情や働く人たちのキャリア・志向に変化についてレポートします。

地方勤務に興味を持って探しても、条件のいい求人がなかった

「自然に囲まれて暮らしたい」「地元に帰って働きたい」など、これまでも地方勤務に興味がある人はそれなりにいました。しかし、大企業の本社は東京や大阪にあり、経理、人事や情報システムなどの本部機能は都心にあります。高年収をめざすなら、地方は厳しかったのも事実です。地方で働くという生き方に興味をもっても、「結局、やれる仕事が限られてしまう」「キャリアステップが見えてこない」といった理由で諦める人が多く、若年増の人口は都心部に集中しています。

ところが最近は、地方に拠点を持つ大企業が増え、地域限定採用を行う企業も目立つようになってきました。国が推進する地方創生も活性化しつつあり、以前と比べると求人も多様化しています。コロナ禍以降は、リモートワークやテレワークの普及が加速し、IT系企業などが都心を離れて拠点を構える動きが顕在化しています。郊外や地方で暮らしながら、東京や大阪の企業の仕事を請け負う業務委託求人も増えており、都心の大学や専門学校出身の若年層にとっても、地方で働くことの魅力は高まっているといえるでしょう。

地方で働くメリット・デメリットは？

ネットショッピングの充実度が高まり、ほしいものの大半がネットを通して買える今、地方都市における生活上のデメリットはかなり解消されました。地方で働く最大のメリットは、家賃など生活インフラにかかる費用が安くなることです。職種やワークスタイルの選択肢は広がっており、IT企業やコールセンターなど、特定の都市が数多く抱えている求人もあります。「都心から離れるのはどうしても嫌だ」と考える方もいるかもしれませんが、お金や利便性よりもやりたい仕事重視で転職先を探している人は、地方に目を向けると理想に近い求人に出会えるかもしれません。

「都心の喧騒から離れたい」「Withコロナが続くのであれば、実家の家族の近くで暮らしたい」という人にとっては、ワークライフバランス重視の地方生活はむしろ明確なメリットでしょう。「これまでとは違う業界・職種で働いてみたい」「テレワーク・リモートワークにシフトしたい」という人にとっても、地方で新しいスタートを切るという決断も一考の価値があります。

都会の暮らしが便利で、転職先の数が多いのは事実で、地方に行けば必ずよくなるという話ではありません。しかし「不便そう」「給料が低そう」といった印象だけで地方はNGと決めてしまわず、選択肢のひとつとして検討してみてもいいのではないでしょうか。首都圏の郊外よりも便利で暮らしやすいと感じられる地方都市は少なくありません。