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しばらく前に、インターネットを中心に「親ガチャ」という言葉が流行りましたね。子どもが生まれる親を選べないことを、スマホゲームなどのガチャに例え、うまくいかないことを嘆く際に使われる言い回しです。

この「親ガチャ」から派生して、就職・転職市場では「上司ガチャ」「配属ガチャ」といった言葉が出てきました。今回は、転職や仕事についてまわる「ガチャ」とどう向き合って行けばよいのか、その心構えについて解説します。

上司は選べないので、選べる要素で勝ちにいく！

転職をする際に、業界や企業について調べない人はまずいないでしょう。しかし、いくら調べても、配属先の上司の人柄まではわからないものです。中途採用では、配属先や職種を選べるのが一般的ですが、人事異動や転勤で当初と違う仕事・組織で働くことになる可能性もあります。

つまり、理想の上司、最高の部署で仕事ができるケースはなかなかないものと割り切ったほうがいいでしょう。

仕事においては「誰と働くか」「どこで働くか」は選べません。であれば、自分の意志と力で変えられる「業界」「職種」「企業」「待遇」を考え、よりよいキャリアを築く努力をしてみましょう。

一見すると「外れ」、でも実際は…？

そうはいっても、やりにくい上司に当たってしまったら悩みますよね。まず大前提として、人間関係に軋轢が生じる際、どちらかが全面的に悪いというケースはさほど多くありません。問題の多くは、コミュニケーションや仕事の進め方、相手への理解で改善できたりします。

大切なのは、「この人の何が自分と合わないのか」をしっかり言語化することです。仕事の指示が細かい、丸投げが多い、無理めな要求が目立つ、厳しすぎる…苦手だと感じるポイントがわかれば、「なぜそうなのか」「どうすれば変えられるのか」が見えてくることもあります。

もうひとつ、やっておきたいのは、ポジティブな要素を増やすことです。「相手のいいところを探す」「自分の強みを認めてもらうようにする」など。その上司とうまくやれている同僚や先輩を見て、うまくいっているポイントを探してみたり、相談してみたりするとヒントが得られるのではないでしょうか。

人間関係がすべてじゃない！仕事と将来を見つめよう

いろいろ試してみた結果、やっぱりムリという場合もあるでしょう。最終手段は、転職です。次の職場を選ぶ際に、上司とうまくやれなかったから何もできなかったのか、人間関係で悩んだけど実績としてアピールできるものがあるのかで、選択肢の幅は大きく変わってきます。上司や先輩など社内ばかりに目を向けるのではなく、「お客様を喜ばせる」「サービスの改善を図る」など、仕事における目標を見失わずにしっかり取り組むようにしておきましょう。

上司がどんな人物であろうと、しっかり働ければ、いい会社・いい職場と出会える可能性が高まります。「いい転職ができるなら、上司ガチャは気にしなくていい」ということですね。悩んでいる時は、視野が浅く狭くなりがちです。深呼吸をして、転職するべきか留まるべきかを冷静に考えてみましょう。普段の自分では思いつかなかった答えに辿り着けることもあるはずです。